慢性疾患コラム

2025.03.14 高血圧

「自然塩は本当に健康に良い?高血圧との意外な関係」

「自然塩の方が体にいい」「白い塩は体に悪い」——そんな話を耳にしたことはありませんか?最近ではピンク色のヒマラヤ岩塩や、海からとれた自然塩を選ぶ方が増えています。確かに自然塩にはミネラルが豊富でいい面ががあります。でも、「自然塩だからたくさん使っても大丈夫」と思っていると、思わぬ落とし穴があるかもしれません。

今回は、自然塩と血圧の関係について、最新の研究をふまえてわかりやすくお話します。

 

 


そもそも「自然塩」と「精製塩」のちがいって?

 

まず、「自然塩」と「精製塩」の違いを簡単に説明します。

自然塩(天然塩)

海水や岩塩を天日干しや加熱で作ったもの。ナトリウム以外にも、マグネシウムやカリウム、カルシウムなどのミネラルが少し含まれています。見た目は白くなかったり、ややしっとりしていたりします。

精製塩(食卓塩)

人工的な方法で作られた塩。ほとんどが塩化ナトリウムでできており、ミネラルはほとんど取り除かれています。さらさらで真っ白なのが特徴です。

 


最新の研究からわかったこと

 

2025年に発表された日本の研究では、健康な高齢者を対象に、塩の摂取量と血圧の関係が調べられました。

その結果、「元気な高齢者ほど、塩を多くとると血圧が上がりやすい」ということが分かりました。1日の塩の摂取量が多い人は、少ない人に比べて高血圧になる確率が1.8倍ほど高くなるというデータが出たのです。

これは、どんな塩を使っていても、「使いすぎると高血圧のリスクが高まる」ということを意味しています。

 


自然塩の「いいところ」と「気をつけたいところ」

 

自然塩には、以下のような良い点があります。

  • ミネラルが自然な形で含まれている

  • 味がまろやかで、素材のうま味を引き出す

  • 精製されていないため、身体に負担が少ないという考え方もある

 

自然塩は精製塩(一般的な食卓塩)に比べて、マグネシウム、カリウム、カルシウムなどのミネラルが多く含まれており、これらは非常に重要な働きをしています。

たとえば、マグネシウムには血管を広げて血圧を安定させる働きがあり、カリウムは体内の余分なナトリウムを外に出すことで、血圧の上昇を防ぎます天然塩に含まれるこれらのミネラルは、ナトリウムの過剰な影響をやわらげる効果があると考えられています。

 

実際、ミネラルを多く含む塩を使った人の血圧が下がったという研究結果も報告されています。また、天然塩はまろやかで味に深みがあるため、少量でも満足でき、塩のとりすぎを防ぐことにもつながります。

ただし、「自然塩ならたくさん使っても安心」と思って使いすぎてしまうと、血圧が上がったり、体に負担をかけてしまうおそれがあるので注意が必要です。

 


塩のとり方に関する世界的な指針

 

世界保健機関(WHO)は、1日に摂る塩の量を5g以下(小さじ1杯弱)に抑えることをすすめています。

しかし、日本人の平均摂取量は約10g前後と、目標の2倍近くといわれています。

この「ちょっとしたオーバー」が、毎日の積み重ねで高血圧や心臓病、脳卒中のリスクにつながってしまうのです。

 

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