2025.03.14 慢性腎臓病
「あなたの腎臓、大丈夫?初期症状と最新研究から学ぶ慢性腎臓病(CKD)」
慢性腎臓病(CKD)は、腎機能が徐々に低下する疾患であり、初期段階では自覚症状がほとんどないため、早期発見が難しいとされています。しかし、早期に発見し適切な対策を講じることで、進行を遅らせることが可能です。今回は、CKDの初期症状について詳しく解説し、最新の海外の科学論文を紹介します。
1. 慢性腎臓病とは
腎臓は、血液をろ過して老廃物や余分な水分を尿として排出する重要な臓器です。CKDは、この腎機能が3か月以上持続的に低下する状態を指し、最終的には末期腎不全に至ることもあります。日本では、成人の約13%がCKDを患っていると推定されており、その数は増加傾向にあります。
2. 慢性腎臓病の初期症状
CKDの初期段階では、明確な症状が現れにくいことが特徴です。しかし、以下のような兆候が見られることがあります。
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疲れやすさ:全身の倦怠感や疲労感が続くことがあります。
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むくみ:特に足や顔にむくみが生じることがあります。pmda.go.jp
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尿の異常:尿の回数や量の変化、尿の色や泡立ちの変化が見られることがあります。
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食欲不振:食欲が低下し、体重減少を招くことがあります。
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かゆみ:皮膚のかゆみを感じることがあります。
これらの症状は非特異的であり、他の疾患とも共通するため、見逃されがちです。定期的な健康診断や尿検査、血液検査が早期発見に重要です。pmda.go.jp
3. 最新の海外科学論文の紹介
最新の研究として、2024年に発表された「IgA血管炎性腎炎における組織学的および臨床的要因と腎転帰との関連性に関する研究」があります。 この研究では、IgA血管炎性腎炎患者の腎生検結果と臨床データを分析し、初期の組織学的変化が腎機能の予後にどのように影響するかを検討しています。結果として、早期の組織学的変化が腎機能の低下と関連していることが示され、早期診断と治療の重要性が強調されています。plaza.umin.ac.jp
4. まとめ
CKDは初期症状が乏しいため、早期発見が難しい疾患です。しかし、定期的な検査や自身の体調の変化に注意を払うことで、早期に発見し、適切な対策を講じることが可能です。特に、尿の異常やむくみ、疲れやすさなどの症状が見られた場合は、医療機関への相談をおすすめします。
岡崎ゆうあいクリニックでは、CKDの早期発見と治療に力を入れております。お体の不調や気になる症状がございましたら、お気軽にご相談ください。